1.新鮮な小松菜を出荷する流れ
小松菜は栄養がある野菜の1つです。1年中栽培できるため圃場する前に作付け準備を行います。施設を利用した栽培は、1年間で8回程度作付けできるため余裕をもった栽培を行うことが重要なポイントになります。また季節によって収穫量が変化するため、作付け計画をしっかり行います。その後、品種の選択では、収穫する季節に適した小松菜の品種を選択し組み合わせを行います。葉の形や色、食感、生育日数、収穫量、ひげ根の量などさまざまなポイントから品種を選択します。圃場の準備に入る際には、土壌改良が大切になります。小松菜に適した土壌にすることで栄養価が高くなり、品質に影響します。肥料は全量元肥を使用し、施設の場合は5〜8キロ/10a使用し、露地栽培の場合は施設の倍の量になるように化成肥料などで調整を行います。小松菜は土の保水性が重要になるため、約7日前までにかん水してから耕起を行います。かん水を行うことで小松菜の生育を整える効果があり、不揃いをなくしてくれます。施設での温度管理は、都内での場合は基本的に行いませんが15℃から30℃で保つようにします。夏は換気を十分に行い、軟弱にならないように注意をします。また冬の場合も保温せず、日中は換気を行い歯柄がしっかりした小松菜を作るように目指します。収穫後は、400gから500g程度の量を束にしてテープで束ねておきます。ステンレス製のカゴに入れて根元や葉を洗浄し、保冷庫に入れて出荷を行います。
2.新鮮な小松菜の特徴とは?
野菜の中でも栄養豊富でクセがない小松菜は、ほうれん草の2倍以上のカルシウム量がありビタミンが豊富な野菜です。そんな栄養豊富な小松菜ですが、他の野菜と同様に日持ちがしない欠点を持っています。スーパーなどの販売店では、新鮮な小松菜を選ぶことが大切になります。新鮮な小松菜には葉にハリや厚みがあり、鮮やかではっきりした緑色をしています。葉がしおれていることや、変色しているものは新鮮度が落ちているため選ばないように注意しましょう。葉の大きさは、形の揃っていて大きいものがおすすめです。しかし、葉のスジが発達していると食感が落ちる可能性があるため、少し柔らかいものを選ぶと生で食べた際に食べやすいでしょう。つぎに小松菜の「茎」は、付け根にしっかりくっついているものを選びましょう。付け根についていない茎は、鮮度が落ちている証拠になります。茎の太さがしっかりしていると固く食べ応えがあるでしょう。太い茎のものを選ぶことで、鮮度が保たれている証拠になります。スーパーなどの販売店では、袋に入れて販売されていることが多く葉や茎をしっかり見ることができない可能性もあります。そのような場合は、袋に入っている状態で水滴が少ないものを選ぶことが大切です。水分が多くついていると、葉の水分が出てしまい、古くなっていることが考えられます。新鮮な小松菜を選ぶことで、栄養をしっかり吸収することができるでしょう。