小松菜で家庭菜園デビュー
小松菜は生育が早く、タネを撒いてから30−50日でほどで収穫できるようになります。比較的管理も簡単で、家庭菜園の初心者でも育てやすい野菜だと言えるでしょう。昔から日本で栽培されていたため、日本の気候によく合うのです。
小松菜とひとくくりに言っても、在来種や交雑種、地方品種などさまざまな種類があり、品種改良も進められています。家庭菜園に初めてチャレンジするような場合は、育てやすく改良された品種を選ぶことをお勧めします。また、小松菜は周年栽培できるので、種まきをする時期に合わせた品種を選ぶこともできます。春夏作に向くもの、秋冬作に向くものなど、種苗の購入前にお店でその時期に合ったものを確認し、準備するのが良いでしょう。
小松菜の発芽温度は5−30度、生育適温は15−25度が一般的とされていますが、暑さや寒さにも比較的強いので、極寒地区や厳冬期以外でしたら栽培することができると言われています。とはいえ、暑い時期は害虫対策も大変になりますので、初めての種まきは少し涼しくなってからの秋まきをお勧めします。小松菜は寒い時期にとうが立ち、甘みが増すと言われていますので、旬の小松菜を楽しめることでしょう。
準備は種植えの2週間前から
地植えする場合、種をまく2週間前までには苦土石灰を土に混ぜ、耕しておきます。小松菜は酸性の土壌でも育ちますが、弱酸性から中性の状態がより良く育ちます。雨などの影響を考えると、アルカリ性の石灰を散布しておく方が良いでしょう。量は土1kgに対して1.5g、おおよその目安としては1㎡に一握りくらいになります。
肥沃な畑を作るために、1週間ほど前になったら完熟堆肥を土に混ぜ込み、さらに耕しておきましょう。野菜作りは土づくりからと言われるように、良い土壌を作っておくことで美味しい小松菜が育ちます。ちょっと手間ではありますが、やっておくとうまく収穫できるでしょう。
土壌作りができたら、幅60−75cm、高さ10−15cm程度の畝を作り、土の表面をならした後に、まき溝をつけます。発芽や収穫にムラが出ないように、支柱などを土に押し付けるようにして、深さを一定にすると良いでしょう。種は1−2cm間隔で一粒ずつまき、そのあと溝の両側の土を寄せ、被せます。最後にたっぷりと水やりしましょう。家庭菜園で一度にたくさん種まきしてしまうと、育ちすぎて食べきれない可能性があります。まき溝を2列にしておき、10日後くらいにもう1列タネをまくなどすると、収穫時期をずらすことができます。
発芽して、葉っぱが詰まってきたら生育の悪いものをつまみ取り、間引きます。間引きした葉っぱもベビーリーフとして食べられます。背丈が15センチ以上になったら収穫できます。収穫の際は根っこ近くの茎を持ち、一気に抜き取りましょう。家庭菜園では大きすぎず、えぐみが出る前の小さめの方がより美味しくいただけます。調理の直前に根っこを切り落とし、できるだけ新鮮な状態で召し上がってください。