小松菜に白と黒い斑点が!これって食べられるの?

白い斑点は「白サビ病」

小松菜の葉の裏側を見ると、時々白い斑点ができているものがあります。なんとなく白くなっているところは傷んでいるのか、それともカビでも生えて腐ってしまったのか、見た目がよくないので捨てる人もいるでしょうし、気にせず食べる人もいるでしょう。小松菜にできる白い斑点は「白サビ病」と言います。これは、白サビ病菌という菌が小松菜に付着して起こる病気です。小松菜以外にもカブや青梗菜でも見られます。白サビ病菌が小松菜に付着し、雨などで湿気が多くなり、気温が20度前後の時に発生しやすくなるものです。特に春・秋になりやすいといわれています。白サビ菌が繁殖しやすい環境が続き、時間が経過すると胞子が破れて葉の裏側に飛び散り、白い斑点を残します。菌が繁殖したと聞くと「気持ち悪い」「食べたら身体を壊しそう」と思うでしょうが、植物の病気なので人間が食べても健康に害はありません。栄養についても変化はないのですが、見た目的に嫌な方も多いでしょう。白サビ病を予防する農薬もありますが、あくまでも「予防」する農薬なのですでに白サビ病になってしまった小松菜には効果が期待できません。また、無農薬栽培の小松菜も、農薬を使えないため白サビ病になることもあります。もし購入した小松菜に白い斑点があった場合には、その部分だけ葉をちぎって取り除いて加熱してたべてください。

 

黒い斑点は「ごま症」

小松菜は茎の部分を見ると、黒い斑点ができているものもあります。これは「ごま症」です。ごま症とは、野菜の生理障害の1つで、人間でいうシミやそばかすと同じようなものと思ってください。なぜ起きてしまうのかというと、小松菜が育ってきた環境が関係しています。天候が悪い日が続いた、栄養を与えすぎている、気温が低すぎた、栽培場所が狭すぎたなど、小松菜になんらかのストレスが与えられると、小松菜に含まれているポリフェノールが細胞内にたまってしまいます。このポリフェノールの色素が沈着すると、茎の表面に黒い斑点として出現し、ごま症となってしまうのです。小松菜だけではなく、白菜やカブなどでもよくみられる現象なので、他の野菜で見たことがあるという方も多いでしょう。ごま症は白サビ病とは違い、カビ菌が原因ではありません。また、病気でもなくあくまでも「野菜の生理現象の1つ」なので、人が食べても健康に害はないのです。そもそも黒い斑点はポリフェノールが溜まって表面に出てきただけで、ポリフェノール自体も小松菜に元から含まれています。ポリフェノールは抗酸化作用がある栄養素です。「抗酸化作用」とは、身体が酸化しないようにする作用のことで、アンチエイジング効果が期待できます。いつまでも若々しくいたい女性にとっては、うれしい栄養素というわけです。白サビ病もごま症も、見た目は悪く思うかもしれませんが、食べても特に問題はありません。いつもどおり調理しておいしく食べることができますので、安心してください。