カルシウム不足には小松菜を
日本人の多くの人が長年にわたってカルシウムの摂取不足であるということは意外と知られていない事実です。カルシウムは子どもの成長にとっても大切な栄養素の一つですので、自分自身を含めた家族の健康を守るためにも日々の食事の中でカルシウムを摂らせてあげたいと考えている人も多いようです。そんなときに積極的に食卓に出したい食材が小松菜です。小松菜にはβカロテンやビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類も多く含まれていますが、カルシウムはより豊富に含まれています。その含有量は野菜の中でもダントツにトップです。一般的にカルシウムと聞くと牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品を始め、煮干しや海藻などをイメージする人が多いかと思いますが、実は牛乳よりも小松菜の方がカルシウムを多く含んでいるということを知っている人は少ないようです。具体的な数字で比較してみると、それぞれ100g中のカルシウム含有量は牛乳が110mg、小松菜は170gとその含有量の違いに驚かされます。
カルシウムの効果とは?
カルシウムの主な働きは骨や歯を作ったり強い状態を保ったりすることですが、実は他にもとても重要な働きをしているのです。例えば出血を止める働きをしたり、神経や筋肉を動かしたりと、実は私たちの生命の維持にも大きく関わっています。吸収されたカルシウムはまずこの生命の維持に使われ、残りは骨に蓄えられています。生命維持に使う分が不足した場合は、骨に蓄えられている分から補っていくのです。カルシウムが不足すると、歯や骨が弱い状態になったり、年齢を重ねたときに骨粗鬆症を引き起こしたり、関節の痛みや動脈硬化など病気の原因ともなってしまいますので、できるだけ日々の食事の中で摂取できるよう心がけることが大切です。特に成長期の子どもや赤ちゃんの発育に関わる妊娠中・授乳中の女性、高齢者は継続的に不足した状態にならないように気をつける必要があります。
カルシウムはそれだけでは体内に吸収されにくい栄養素です。そこで吸収率を高めるために、ビタミンDの栄養素を一緒に摂取することが重要なポイントとなります。ビタミンDはかつお節やキノコに多く含まれているので、小松菜を茹でておひたしにし、おひたしにかつお節をかけて一緒に食べたり、小松菜ときのこを茹でておひたしにしたり、炒め物などなどを作って食べたりすることがおすすめです。
さらにカルシウムと同じように、骨を強くする働きのあるマグネシウムも一緒に摂取することも吸収率アップにつながります。マグネシウムが多く含まれている食材には例えばがんもどきが挙げられます。小松菜とがんもどきもとても相性の良い食材ですので、日々の食事の中に取り入れやすいと言うことができます。また、カルシウムは一度に体内に吸収できる量が限られているので、できるだけ毎日の食事でコツコツ摂ることが理想の摂取方法です。