農家が育てる小松菜の収穫方法とは?収穫後は畑の調整が必要

1.小松菜の収穫方法

寒さに強いだけではない小松菜は、夏の暑さにも負けないとても育てやすい作物です。種を植えてから夏は25日から30日程度、冬は45日から60日程度で収穫時期になります。種まきの時期や気候の違いによって収穫までの日にちに差がありますが、農家では見た目で収穫を判断すると良いと言われています。小松菜の草丈が25センチから30センチになると収穫時期になります。葉が大きくなりすぎてしまうと、固くなりアクが出る原因になるため背丈が30センチにならない程度で収穫を行います。ハサミを使って根元を切り落とすか、手で根元を掴んで収穫します。根から抜いて収穫しておくと、新鮮さを保つことができます。若取れした小松菜の葉は柔らかく、風味も増すためサラダなどにしても食べやすいです。また収穫時期をずらすことで何度も収穫することができます。種まきの際に2週間程度植えるタイミングをずらすことで、収穫時期を何度も行うことができます。小松菜が成長するにつれて大きくなったものから、間引き収穫を行うと長く収穫することもでき、小さい葉はそのまま食べることもできるでしょう。間引き収穫では葉が絡まることが多く、根元を揺すったり、霧吹きなどで葉を濡らすことで葉を分けることができます。

2.小松菜の収穫後の畑は?

小松菜は1年間育てることや収穫できる作物ですが、後作に向いている作物を確認しましょう。小松菜はアブラナ科に属しており野菜の中では、連作に強い種類なのでほとんどの野菜が連作することができます。春からの後作におすすめの作物は、モロヘイヤやトウモロコシ、エダマメ、サツマイモなどの酸性度の高い土壌で元肥をして、そのまま使うことができます。さらに、連作障害を受けにくいため初めての後作でも失敗せず育てることができるでしょう。春に小松菜を収穫する場合は、アオムシなどの被害が受けやすいため、4月ごろには小松菜の収穫を終わらせ、害虫被害を受けないようにすることが大切です。また、トウモロコシの収穫シーズンは7月から8月になるため、植え付けは5月ごろに行うと良い時期でしょう。このように小松菜との相性が良いことや収穫のタイミングが合うことでおすすめの後作の作物になります。一方で、キャベツや大根、ブロッコリーは、小松菜と同じアブラナ科に含まれます。アブラナ科の作物は、石灰の吸収性が高く、土壌が酸性になりやすく、小松菜の後にアブラナ科を育ててしまうと土壌環境が悪化し、うまく育たない可能性が考えられます。また、同一種の作物は、同じような害虫が発生しやすくなる恐れや病気にかかりやすいことも考えられます。小松菜と相性が悪い作物を育てたい場合、畑を休栽することで連作障害がでにくい畑ができます。休栽期間は、太陽光による消毒をしっかり行うことで連作障害を防げます。特に梅雨明けの暑い夏に行うと日差しが強く、消毒効果が高いでしょう。